コラム:明日に架ける橋

 久しぶりに「サイモンとガーファンクル」( Simon & Garfunkel )のニューヨーク・セントラルパーク・コンサート( The Concert in Central PARK )のDVDを見ました。圧巻はガーファンクルが無伴奏で歌う「明日に架ける橋」( Bridge over Troubled Water )。

 実は、この曲のタイトルに最初ちょっと戸惑いました。原題は Troubled Water(直訳すると「悩ましい海」)。さらに over troubled water で「明日に架ける」とあるのは?

 後になって自分の勉強不足だと知りました。troubled water は「荒海」を意味するのです。

 歌詞がこう続きます。

「もし君が疲れ果てて ... 涙があふれてくるときは、僕がそれを拭い去ってあげよう」
「荒海に架かる橋のように僕がこの身を横たえよう」

 なお、water(s)は「海」を表すことも知っておきたいものです。

 「橋」と言えば、JETプログラムで石巻市の生徒たちに英語を教えていて東日本大震災の津波で犠牲となった米国人テイラー・アンダーソンさん...。彼女は生前「日米の架け橋になりたい」と語っていました。その遺志を引き継ごうとアンダーソンさん一家が中心となり「テイラー・アンダーソン記念基金」( Taylor Anderson Memorial Fund )を設立。石巻と東北地方の学生・学校などを支援する活動を展開しています。この基金により、この夏、石巻の高校生6人がテイラーさんの故郷・米国バージニア州に派遣されました。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)