コラム:村の鎮守の神樣の...

 9月8日の日曜日、わが地区の氏神・羽黒山鳥屋(とや)神社の秋季例祭が開催されました。

 だいぶ前、日和山で出会った外国人に鳥居を指さし「あれは何を意味しますか?」と尋ねられたことがありました。" That is called Torii. "(トリイと言うものです)と答えただけで、あとが続かず冷や汗をかいた苦々しい思い出です。

 翌日、羽黒山神社の桜谷宮司さんにお会いし、鳥居について教えを受けました。「神社の入り口で、神域と人の住む俗世界との境界を表すもの」とのこと。

 これ以来、私は日本の歴史文化についてより深く学ぶようになりました。いくら英語ができても、自国の文物について無知であるというのは恥ずかしいことだし、異国の人と内容のある会話ができません。

 さて、「鳥居」を英語でどう表すか...。Torii gate とした上で entrance to the sacred space(聖域への入り口)とするのが最も簡明な表現でしょう。

 さらに、「神社」は Shinto shrine(「寺」は Buddhist temple)、「賽銭箱」は offertory-box、参拝の作法「二礼二拍手一礼」は簡単に伝えようと思えば" Two bows, two claps and one bow "( bow = バウは「礼」)。

 秋の祭りには「お神楽」が奉納されるのが常です。社殿でお参りをすませた後、県指定無形民族文化財「牡鹿法印神楽」の見事な演舞を鑑賞しました。

 神楽を英語で表せば kagura, sacred music and dancing performed at shrines(神社で上演される聖なる音楽と踊り)でしょうか。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)