【水戸一志 選/評】
◎秋冬のごちそうの定番であるすき焼き。肉以外の具材も豊富だが、ヘルシーなどという言葉がなかった時代は、鍋を囲んで肉の争奪戦が起きた。家族の間でも、互いの箸の動きに視線が向く。「お母さんももっと肉を食べて」。誰かが気遣う時代があった。
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◎ すき焼きの箸先視線強すぎる (石巻市湊・小野寺徳寿)
大雨で沈没しそう日本丸 (東松島市赤井・川元とき江)
節電の手本だなんてシャッター街 (東松島市矢本・畑山講也)
首相日録会う人多くお大事に (石巻市門脇・鈴木俊子)
ピカピカの仮面を剥がす週刊誌 (石巻市あゆみ野・日野信吾)
吉兆の虹もお出まし即位礼 (石巻市蛇田・梅村正司)
カタカナの分だけ漢字削られる (東松島市矢本・菅原れい子)
雨粒のひとつひとつに世界あり (東松島市矢本・川崎淑子)