川柳(2/2掲載)

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【水戸一志 選/評】

◎自分を飾りたい、自慢したいと思うのは人の常。だから、たかが立ち話でも、相手ペースのままではつい対抗心が湧くというもの。かなわぬ事柄に、連れている愛犬の自慢で応じるなど、いかにもありそうな話だ。正直で結構。煩悩は捨て難い。

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◎ 自慢話何もないのでイヌ自慢  (石巻市蛇田・大山美耶紀)

  大寒が上着を脱いでやってきた  (石巻市蛇田・鈴木醉蝶)

  竹やりで戦地に向かう護衛艦  (東松島市矢本・畑山講也)

  連泊中メーク忘れる美人の湯  (石巻市蛇田・佐藤久子)

  薬飲む夫の仕草義母(はは)に似て  (東松島市矢本・遠藤恵子)

  再稼働不安なペダル踏む準備  (石巻市桃生町・忖度放恣)

  横綱が絶滅危惧になる予感  (石巻市あゆみ野・日野信吾)

  靴底のしなり規制に走り出し  (東松島市赤井・片岡シュウジー)