川柳(3/8掲載)

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【水戸一志 選/評】

◎この季節のマスク顔は毎年のことだが、今年は事情が違う。新型コロナウイルスの感染拡大で、戦々恐々のマスクだらけ。品不足による混乱が続いている。そこにこの句。事態に直接触れていない柔らかな視点がよい。ホッとするような希望を感じる。

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◎ 早く見たいマスク外した君の顔  (石巻市広渕・桂谷和子)

  春なのに自宅待機が待っていた  (石巻市開北・安住和利)

  日本ですこんな時こそワンチーム  (石巻市蛇田・菅野勇)

  陳情書サンファン元に戻すかな  (石巻市蛇田・鈴木醉蝶)

  公文書日付いらない途上国  (東松島市赤井・片岡シュウジー)

  導火線長い夫がストレスだ  (東松島市矢本・阿部房枝)

  あの夜は余震の度に星空を  (仙台市宮城野区・勝又千惠子)

  年齢はただの数字とぶっとばす  (東松島市矢本・菅原京子)