1月30日の河北新報コラム「河北春秋」に、なるほどと思わせる記述がありました。
人間をサッカースタジアムに例えれば、典型的な細菌はボール、ウイルスはボールの六角形の模様の大きさらしい。人間はこの極小の怪物に苦しめられてきた
猛威をふるう新型コロナウイルス。新聞紙上などでは「パンデミック」という言葉が散見されるようになりました。
たとえば、
世界保健機関(WHO)は2月27日の会見で、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や影響のリスク評価について、世界的な大流行を意味する「パンデミック」の潜在的な可能性があるとの認識を示し...(2月29日、朝日新聞より)
この聞き慣れない言葉に疑問を抱く読者もおられるでしょう。
これは英語の pandemic で、語源はギリシア語。 pan- は「全て」、demic は demos「人々」を意味します。おなじみの democracy(デモクラシー=民主主義)の「民」です。pan- と言えば、真っ先に浮かぶのがアメリカの「パンアメリカン航空」( Pan American Airways )。日本では「パンナム」の愛称で親しまれました。
さて、世界史の上で「パンデミック」として名高いものは、14世紀ヨーロッパで大流行したペスト菌による「黒死病」( Black Death )。世界で1億人ほどの死者が出たと言われています。
また、1918年から19年にかけて全世界に流行した「スペインかぜ」( Spanish flu )」は感染者5億人、死者5000万~1億人と信じられない犠牲者を出しました。
新型コロナウイルスがこれからどうなるか、まだ見通せない今、各地でさまざまな混乱が起きていますが、悲しみに暮れながらも何とか大震災を乗り越えてきた私たち、知恵と勇気で共に頑張っていきたいものです。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)