「もはや途上国も先進国も、国内も海外も、あなたも私も、区別はなく、ありとあらゆる国・地域と個人が『当事者』になった...」。新型コロナウイルス感染による地球規模の危機の中、国連のアントニオ・グテーレス( Antonio Guterres )事務総長が4月19日、米国のオンラインメディア HUFFPOST に寄稿しました。
題名は、" All hands on deck to fight a once-in-a-lifetime pandemic "<未曾有(みぞう)のパンデミックと闘うために全員の力が不可欠>。
注目したいのは " once-in-a-lifetime "(ワンス インナ ライフタイム)という表現。直訳すれば「人生において一度の」ですが、上記のように「未曾有の」「またとない」あるいは「千載一遇の」という日本語にも当てはまります。
" Listen, Jack, this is a once-in-a-lifetime chance! "「いいかい、ジャック、こりゃまたとないチャンスだぜ」...映画でこのようなセリフがよく使われます。
once-in-a-lifetime chance は、直訳すると「一生に一度きりの機会」ですね。chance の代わりに opportunity(オポチュニティ)と言うこともできます。
a once-in-a-lifetime meeting(一生に一度の出会い)は、茶道における「一期一会」に通じるかも。ご存知の通り、この理念は「茶会に臨む際には、その機会は一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせ」と、千利休の弟子・宗二の「山上宗二記」に基づくものです。
" Now or never."「今をおいて他はない」。私があえて座右の銘にしている言葉ですが、実際はなかなかこうはいきません。怠(なま)け者の私はつい " Put off till tomorrow what you cannot do today."(今日できないことは明日にのばせ)なものですから。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)