コラム:オンラインとウェブ(上)

 不穏な社会情勢のもと、「オンライン」という言葉が飛び交っています。「オンライン授業」「オンラインストア」さらには「オンライン飲み会」など。英語の on-line に由来しますが、この line は世界を覆う「見えざる網」とでも言うべきものです。

 この「網」、つまり「ネット」は「インターネット」( internet )もしくは「ネットワーク」( network )の略で、「オンライン」はコンピュータなどが回線でつながり、ネット経由で提供されるサービスのこと。

 さらに、ネット上で文字や画像などを示し、アクセス(接続)できるようにする仕組みを英語圏では「ウェブサイト」( website )と言います。日本では「ホームページ」としてお馴染みですね。

 web は英語で「クモの巣」を意味します。不気味ですが、我々の地球は今やクモの糸ですっぽり包まれている...情報がまるでクモの巣のように網目状に張り巡らされた世界、これが現代の「ネット社会」です。

 このような世の中になったのはいつ頃でしょうか?

 記憶をたどれば、わが国でパソコンが一般に普及し、インターネットが急激に広まったのが1990年代の後半です。


 そこで思い出すのが、

 北京 ベルリン ダブリン リベリア ...

 美人 アリラン ガムラン ラザニア
 マウスだって キーになって
 気分 イレブン アクセス 試そうか

 1996(平成8)年、井上陽水・奧田民生が作詞・作曲し、PUFFY がヒットさせた「アジアの純真」。また、コンビニの「セブンイレブン」が国内出店数6000店舗を達成したのが1995(平成7)年。「マウス」「キー」「アクセス」「イレブン」が1990年代後半の空気を表していますね。