「ソーシャル・ディスタンス」。そのまま和訳すると「社会的距離」となります。「ソーシャル」は「社会の」を意味する英語の social、「ディスタンス」distance は「距離」。
ただ、英語圏の新聞やTVなどのメディアでは、もっぱら「ソーシャル・ディスタンシング」social distancing と表記されています。日本では、-ing が付くと長くなるので「ソーシャル・ディスタンス」という言葉が定着したのでしょう。
調べてみると、「ソーシャル・ディスタンス」は社会学の用語で、「個人と個人、集団と集団の間にみられる、親近感や敵対感といった感情のレベルでの親近性の程度を表すための物差し」を意味するとのこと。「ソーシャル・ディスタンシング」の方は感染予防戦略を表す言葉で、感染拡大を防ぐため2メートルほど離れるように呼びかけられていますね。
また、distance はさまざまに用いられています。たとえば、 Distance from the house で「家からの距離」、 a long-distance call は「長距離電話」などなど。
さらに「3密」について。首相官邸や厚労省のHPにも記されています。英語では " Three Cs " と言います。Avoid the Three Cs!(3密を避けて)。カッコ内は私の和訳です。
1.Closed Spaces(密閉空間)
2.Crowded Places(密集場所)
3.Close-contact Settings(近距離での密接場面)
「密」という漢字1文字の妙味を痛感していますが、英語のCもそれに匹敵しますね。ともあれ、一日も早い完全な収束を願わずにはいられません。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)
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