またもや"新語"の登場となりました。長い横文字で、WORKATION。
WORK(ワーク)と VACATION(バケーション=休日)」を組み合わせた造語で、会社員などが休暇などで滞在している観光地や帰省先などで働くこと。仕事と休暇を両立させる働き方で、2000年代に米国で生まれたとされています。
去る7月26日、菅官房長官は観光戦略実行推進会議でこの「ワーケーション」に言及し、「新しい旅行や働き方のスタイルとして支援していく」と明言。落ち込みつつある観光需要の掘り起こしを図るよう指示しました。失業者や倒産する企業が急増する状況下で、多額な税金を投入することが本当に重要なのかと各方面で議論を呼んでいます。
偶然でしょうか、本原稿の執筆中に悲しい報せが届きました。アメリカ人歌手コニー・フランシス( Connie Francis、1938年~)の Vacation「ヴァケーション」の日本語カバーで名を馳せた、歌手・弘田三枝子が7月21日に亡くなったとのこと。同世代であり、洋楽をカバーした和製ポップスを歌ってヒットさせた他のミュージシャンとともに親しみを抱いていました。
♪v-a-c-a-t-i-o-n 楽しいな...
こう口ずさむうち、この長い英単語のつづりを覚えた御同輩も多いのでは?
フランス語で「休暇」は vacances(ヴァカンス)と言います。この vacances と vacation のどちらも、ラテン語の vacare(ヴァカーレ)を語源とします。意味は「空白であること」。言うなれば「(仕事の合間に)ポッカリあいたもの」。
vac-「空(くう)」と聞くと、皆さんはもう一つの英語を思い浮かべることでしょう。vacuum「バキューム=真空」。「電気掃除機」は「バキューム・クリーナー」( vacuum cleaner )、さらに、vacant(ヴェイカント=空〔から〕の)も派生語の一つ。vacant seat は「空席」を表します。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)
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