コラム:台風

 四季折々の情趣があり、海や山の産物も豊富...日本に生まれて良かったと思うことが度々あります。しかし、相当な覚悟が必要なことも事実。台風、地震などの自然災害。近年、どちらも甚大な被害をもたらしました。過日、相次いで襲ってきた台風9号・10号。特に10号は「戦後史に残る甚大な被害を出した伊勢湾台風に匹敵する特別警報級」と、気象庁が異例の警戒を呼びかけたほどです。

 以前にも記しましたが、台風は英語で typhoon(タイフーン)。ただ、この言葉の起源については定かではありません。中国語で「颱風」「台風」。「タイフン」のように発音することから、中国語に由来するという説が有力なようです。

 さて、台風襲来の折、繰り返し報じられる「気象用語」を英語でどう表すか調べてみました。

(1)ヘクトパスカル hPa = hecto‐pascal
 *ヘクト:単位の上につけて、その100倍を表す。ギリシャ語 hecton=100から。
 *パスカル:圧力の単位 Pa。フランスの物理学者パスカル( Pascal )に由来。
 *標高0mの大気圧の平均は1気圧(=101,300Pa=1,013hPa)
 *1992年、国際単位系にそろえるため「ミリバール(mbar)」が「ヘクトパスカル(hPa)」に切り替わった。

(2)最大瞬間風速:maximum instantaneous wind speed
 *instantaneous:瞬間の

(3)暴風域:storm area

(4)進路予想図:a map of the typhoon's projected course
 *projected:予想される

 アメリカのハリケーンには「ハリケーン・ハービー」など人の名が付けられます。「米国立ハリケーンセンター」(NHC)が命名。短くて特色のある名前を使う方が何かと便利だからとのこと。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)