今年も残すところ一月(ひとつき)余り。時の流れの速さに驚かされます。特に今年は速いと感じる方が多いのでは?
考えてみると、行き着くところは、やはり新型コロナ。春以来、ほとんどの行事や集会が中止または延期。未知の人との出会いや友人との交流の機会も希薄でした。つまり、折々の「アクセント」になっていた各種イベントが無いままに時が流れた...
まさに「光陰矢のごとし」。この諺(ことわざ)は唐の時代の中頃の詩が出典とされています。これにあたる英語の諺は何でしょう?
そのまま英訳してみると、「光陰」は「時」で time、「矢」は arrow、「~のように」は like~。
" Time passes like an arrow."「時は矢のように過ぎる」となりますが、英語の諺は" Time flies."「時は飛ぶ」なのです。つまり「矢」が登場しない。これは" Tempus fugit."(テンプス フジット)"というラテン語に由来します。tempus は「時」、fugit は「去る」。
tempus を起源とするのがイタリア語の tempo(テンポ)。これは「速さ」の意味で、日本語にすっかり定着していますね。さらには、フランス語の temps(「タン」のように発音)、スペイン語の tiempo(ティエンポ)などが。
さて、もうすぐ街に流れるだろうジョン・レノンの" Happy Christmas "。40年前の1980年12月8日は、暴漢に撃たれて亡くなった彼の命日。
" So this is Christmas. And what have you done?"
「クリスマスがやってきたね。今年はどんなことをしたんだい?」
この曲は1971年、ベトナム戦争の終結を願って作られました。
" War is over, if you want it "
「戦争は終わる 君が望むなら」
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)