川柳(2/28掲載)

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【水戸一志 選】

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駈け足で過ぎ行く日々の高齢化   石巻市大街道/岩出幹夫

【評】人が自らの高齢を意識するのは何歳ぐらいからだろう。その時から、1日、1ヵ月、1年が飛ぶように過ぎて行くことをまざまざと自覚する。この句は、老いた身の焦りを言い切った。若者を諭す光陰矢の如しとは異なる感情で、グッと来るものがる。

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春一番黄砂と競う杉花粉   石巻市不動町/新沼勝夫

銀行へ急げ夫の給料日   東松島市赤井/くどうさきこ

なぶら追いトト釣り上げた腕自慢   石巻市水押/阿部磨

愚痴を聞き反論もせぬ笑いじわ   石巻市桃生町/佐藤俊幸

人よりも利口なカラス腹が立つ   仙台市太白区/金野正郎

健康のための散歩が膝にくる   石巻市新館/高橋豊

日本にあってもいいな「女性の日」   石巻市あゆみ野/日野信吾