年の瀬が近いというのに温かい日が続いています。ホット・コーヒーの代わりに冷たい飲み物をと思い、夏に買い置きしていたアイス・ティーのカートンをとりだしました。有名ブランドだけあって、" iced tea "としっかり印字してあります。
アメリカのレストランで" Ice tea ! "と声高に頼んだら、氷と紅茶が運ばれてきたというジョークを思い出しました。
もう一つ英語にまつわるジョークがあります。
混雑した食堂の真ん中に陣取った日本人のグループ。その中のリーダーらしきおじさんが、やおら立ち上がって" I'm sorry ! "と言ったそうです。「すみませーん!」を英語で言ったのですが、笑えませんよね。日本人なら誰でもやりかねません。
最後にもう一つ。ジョークではありません。胸を張って言えることではありませんが、大学時代は、私は授業にあまり出ず英語劇に夢中になっておりました。音響効果や舞台装置の面白さに取り憑かれてのことですが、初めてフットライトを浴びたのはロシアの文豪・チェーホフの「結婚申し込み」という一幕ものの劇でした。英訳された題名は何と Proposal(プロポーザル)...それまで「プロポーズ」( propose )と思っていたのが一気に覆りました。辞書を見たら propose には「結婚申し込み」という意味はない、「結婚を申し込む」というのはあっても。
愛の季節。たまたま知人の娘さんから「彼からプロポーズを受けました」という言葉を聞くと、なぜか「プロポーザル」が思い出されるのです。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)