川柳(2/5掲載)

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【水戸一志 選】


受験生冬乗り越えて春になれ   東松島市矢本/菊地和子

【評】受験シーズンまっただ中。本人も家族も、先生たちも、緊張のピークを迎えていると思う。この句の受験生は誰というより、不特定多数。寒さの中で深夜まで机に向かって勉強している15の春から大学受験浪人まで、その若さに贈るエールと読める。


電気料届き一枚厚着する   石巻市湊/小野寺徳寿

寒鱈のあら汁父の顔浮かぶ   東松島市大曲/川田ふみ子

わがピアノ流されてはや十二年   石巻市八幡町/松川昭子

道化師になって残りの道を行く   石巻市のぞみ野/阿部佐代子

半分の顔でもわかるコロナの世   東松島市矢本/畑山講也

教訓を生かせぬ日本今もなお   石巻市大街道/岩出幹夫

議論どうあっても日本傘が要り   石巻市あゆみ野/日野信吾