【水戸一志 選】
目的を持った歩幅で余生編む 石巻市あゆみ野/日野信吾
【評】余生とは通常、老後に残された人生という意味であり、のんびりした様子が似合う。しかし、人生百年と言われる今、お茶をすすって何十年も過ごせるわけがない。目指すもの、期する事がなければ長生きの意味がない。目的のある歩幅を真似たい。
運動会始まりますよ田んぼドン 石巻市向陽町/佐藤功
街中に野獣を放つ第五類 石巻市新館/高橋豊
九条の足下揺らす中露艦 石巻市不動町/新沼勝夫
もういいかいマスク取ったらこんな顔 東松島市野蒜ケ丘/高橋すげ子
モグラ隊春に誘われモコモコと 東松島市赤井/くどうさきこ
一曲の雨がバンドの風呂掃除 石巻市西山町/藤田笑子
あんこ餅小さく噛んで喉送り 石巻市渡波町/小林照子