【水戸一志 選】
人の世の一期一会のあたたかさ 石巻市築山/飯田駄骨
【評】一期一会は、茶会の出会いを一度限りと思って臨む心得のことだという。一般には人の出会いと、縁の機微についていう。年代によって違うのだなと、この句を読んで思った。高齢者の年末は、出会いより別れの多さを振り返る。一期一会を悟る。
虎落笛(もがりぶえ)聞けば食べたい焼芋を 石巻市須江/田代文男
綿棒も道具のひとつ煤払い 東松島市矢本/菅原れい子
リンク待つつらかったよネゆづ王子 石巻市西山町/藤田笑子
応援は赤から青にユニフォーム 東松島市矢本/菊地和子
ご自慢の適材適所寸足らず 石巻市新館/高橋豊
会費二万九割浮かすぼったくり 石巻市蛇田/菅野勇
老いの坂一鞭入れて日々新た 石巻市不動町/新沼勝夫