投稿より 「私の太陽」

 中2の夏、目の前が真っ暗になった。

 「起立性調節障害」。小中高生など思春期世代の約10%が悩まされる病気。病院で診断された瞬間、私の中で何かが崩れた。

 私は、自分の病気を少しでも理解して、周りに負担をかけないようにいろんな情報を調べた。目に入ったのは「起立性調節障害ってさ都合のいい病気だよね」と交流サイト(SNS)上に書かれた何げない言葉。その時、体の奥底からの震えが止まらなかった。みんなになんて思われているのかな。この病名を言ったら、甘えとか言われるかも。急な不安が押し寄せる。何かに縛られているかのようで、体が動かなくなった。

 そんなときに私の目の前を照らしてくれたのは家族。母にはたくさんの面で支えてもらった。病気の方もメンタルも。父や兄、祖父母にも心配をかけ、積極的に話し掛けたり、気分転換に外の空気を吸いに連れて行ってくれたりした。それはどこかで「大丈夫だよ」と言ってくれているような気がして、私のモチベーションとなった。

 現在進行形だが、元の生活に戻れることを信じ、自分の病気と向き合っている。とても悩み、時にはくじけそうになったこともあったが、過去の自分がいたからこそ今の自分がいて、あの時に家族が支えてくれたから前向きに頑張れている。

 そんな私が伝えたいこと。人間はいつこの人生が終わってしまうか分からないし、いつどんなことがあるか分からない。だからこそ今、家族や自分を支えてくださっている方に少しずつ恩返しをして一日一日を後悔なく楽しく、いつ今世が終わってもいいよう毎日を過ごしたい。

 私もいつか誰かにモチベーションをあげられる太陽のような存在でありたい。

(相澤由依 14歳 東松島市矢本一中2年)

 「愛の物語」応募は、字数が1面「つつじ野」と同じ700字と、原稿用紙1枚の400字の2種類から選ぶ。書式は自由で、メールと郵便で受け付ける。締め切りは1月末から当面延期する。優秀作は朗読会=17日(土)午後2時、かほくホール=で紹介する。
 随想に題を付け、住所、氏名、年齢、職業、連絡先の電話番号を明記する。郵送先は〒986-0827 石巻市千石町4-42 三陸河北新報社総務部「愛の物語」係。メールはmt.kanno@sanrikukahoku.jp  連絡先は0225(96)0321の「愛の物語」係。