投稿より 東松島・矢本二中1年生の作文紹介 (下)

 三陸河北新報社が募集した「読者の愛の物語」に、東松島市矢本二中から1年生88人分の作文が寄せられた。24日付に続き、個性がにじむ7人の作文を紹介する。


◆励ましてくれる母や友人

 僕の母は話が長いです。三者面談では僕よりも母が話をしています。母は、電話の通話時間が3時間を超えていることがあります。
 そんな母は、いつも僕が学校から帰る時に毎日「今日はどうだった?」と聞いてきます。毎日同じことを聞いてくる母に一度だけ「何で毎日同じことを聞いてくるの?」と聞いてみました。そしたら「毎日、尽が心配なの」と言われました。三者面談の時も、母は僕のことを話していました。母は毎日面白い話をして僕を笑わせてくれます。怒る時も話が長いです。
 だけど僕のことを思って、怒っていると思います。母はいつも僕のことを心配してくれているので、手伝いをすると感謝してくれます。僕が悲しい時も、いつも心配してくれます。僕はそんな母にいつも助けられています。母への感謝の気持ちを忘れずに、これからも助け合って生きていきたいです。これからもよろしくお願いします。(金森 尽)

 私のお母さんはお弁当を作ってくれる時、時々小さなメッセージを入れてくれます。
 夏休みに午後まで部活をする日がたくさんあったので、お弁当の日が多くありました。夏休みの課題や、やらなくてはいけないことが重なり、部活に行きたくないなと少し思うこともありました。
 そこで、お母さんは私を元気づけようとしてくれたのだと思います。お昼の時間になり、お弁当の袋を開けると、心のこもったお弁当に小さなメッセージが添えてありました。そのおかげで、頑張ろうという気持ちになりました。
 家に帰り、私がお母さんに「ただいま。お弁当ありがとう。おいしかったよ」と言うと、お母さんは優しい笑顔で「お帰り」と返してくれました。
 今でも、私はお母さんのお弁当が大好きだし、一つの愛のかたまりのように思いました。私はそれに応えるために、いつもありがとうと感謝してます。(日野 葵)

 私は小学生の時に習い事で野球をしていました。6年生になって最初の頃の試合で、私はファーストを守り、エラーをたくさんしてしまいました。その後は他の人と交代し、私はベンチに戻りました。
 戻ってから私は悔しさや悲しさなどいろいろな気持ちでいっぱいになり、ずっと泣いていました。試合は負けてしまって、自分のせいでこの結果になってしまったことがとてもつらくて、たくさん涙があふれました。
 そんな時、隣にいてくれたのが母と友人でした。母は優しい言葉をかけてくれました。友人は隣に寄り添ってくれました。このことがとてもうれしく、温かい気持ちになりました。それからどんなにつらいことがあっても次は頑張ろう、もう一度挑戦しようと思えるようになりました。自分が毎日楽しく生きていけるのは、支えてくれる家族や友人がいるからだと思います。だからこそ感謝の気持ちを忘れたくないし、当たり前のような日常も大切にしていきたいです。(昆野 凜)


◆兄の行動、父の言葉 忘れず

 私には、もう6年ほど話していない6歳差の兄がいます。私は兄のことが大好きです。私が小学校入学前まではたくさん遊んでいましたが、私が小学校に入学した頃から、だんだんと会話が減っていきました。
 そんな兄は、高校2年生になり、修学旅行で岩手県に行きました。私は、お土産買ってくるかな?と少し期待していましたが、やっぱり買ってこないよな...なんて考えていました。
 次の日、私が家に帰ると一つの袋が置いてありました。母が兄に「これ実桜の?」と聞くと、兄がうなずきました。袋の中にはカワウソのぬいぐるみが入っていました。
 私はお土産をもらうだけでもうれしいのに、兄は私が好きなものを買ってきてくれ、うれしくて思わず涙が出てきました。普段、言葉に表さない兄が行動で表してくれて、私は本当にうれしかったです。私はこの時、家族からの愛を感じました。私も誰かに愛する思いを言葉や行動に移し、伝えていきたいです。(三浦 実桜)

 私にはいつもバスケットボールのことでしかり、教えてくれる父がいます。
 父からは私が練習している時や試合に出場した時に「何で遠慮するの」と毎回言われてしまいます。私はその時「だって先輩がいるから」と言ってしまいます。
 そんな私に父は「先輩に遠慮して何かあるの」と言います。その通りだと思いました。今思い返せば、自分の実力を試合で発揮できていなかったし、ガードとしてのポジションの役割をしっかりと果たすことができていなかったと思います。
 たくさんの父の言葉は、自分では気付くことのできないことを教えてくれました。いつもしかってくれたり、教えてくれたり、バスケットボール以外のことでも支えてくれる父には感謝しかないです。これから先も、たくさん迷惑をかけるかもしれないけど教えてもらったことをプレーに出して恩返しをしていきたいです。(渥美 結彩)


◆先生、地域の人に支えられ

 自分は中学校の卓球部に所属している。特に理由もなく入った部活だったが、どこよりも明るい雰囲気なのが気に入っている。ここの顧問は宮城で一番とも言える先生で、とても明るい性格を持っている。
 部活動の出来事の中で、自分の中に刻まれる教訓がある。それは、練習試合の時に起こった。
 セット1-2で負けている時に、顧問が自分に向かって「お前はまだ未熟だが、まだチャレンジできる」と話し掛けた。自分は勝ち越すことに成功した。顧問が話したことを思い出し、気付かされた。自分にはまだチャンスがあり、なおかつ負けやすい状況でモチベーションを上げてくれたのではないかと感じた。
 自分はこの言葉を胸に刻み、日々大きな壁を壊すように励んでいる。あなたなら、どんな気持ちで壁を壊していきたいですか? (佐藤 優希)

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 皆さんは誰かに愛を感じたことはありますか?これから私の愛の物語についてお話しします。
 日々過ごしている中で、誰かに愛を感じることはたくさんあります。友だちや先生、家族などに何かをしてもらった時...。いろいろありますが、その中でも特に感謝しているのは、登校している時に横断歩道のところで見守りをしてくれる方々です。あの方々のおかげで私を含め中学生、小学生が毎日安心して横断歩道を渡ることができています。
 すごいと思ったのが、雨の日でも雪の日でも、天候にかまわず平日は毎日横断歩道のところにいる、ということです。加えて、毎朝「おはようございます」とあいさつをしてくれるのです。
 私にはできそうでできないことだなあと思います。普段、感謝を伝える機会がなく、まだ感謝を伝えられていません。なので、今、感謝を伝えます。いつもありがとうございます。そして、これからもよろしくお願いします。(西村 陽和)