よく聞かれます...大津君は英語が好きなんですか? 僕の答えは" Yes and no. "です。目新しいもの好きと言えるかもしれません。そして飽きっぽい方。でも英語への興味や関心は今日まで続いてきたのです。
「好き」というより、外国語を学ぶ「原点」ともいうべき「役に立つ」こと、それが背中を押してくれたのかもしれません。
現に東日本大震災の時はその技能が役立ちました。海外から押し寄せたメディアの記者とのやり取りは専ら英語です。彼らの通訳となって、その活動を支えました。
自宅の1階は近所の高齢者のための避難所にあて、2階は記者の簡易宿泊所として提供。電気が通らない暗い中、共に翌日の「作戦」を練ったことが昨日のことのように思い出されます。
「通訳」に当たる英語は二つあります。 translator と interpreter です。このうち震災の時に行った先々で外国人記者らが私の紹介の場面では専ら translator が使われました。
trans は「超えて」「横切って」という意味。Trans-Siberian Railway (シベリア横断鉄道)、あるいは transport 「輸送する」などの語を形成します。
一方、 interpret は「解釈する」という意味でよく使われる語です。
The teacher asked the students to interpret the poem.
(先生は生徒たちにその詩を解釈するようにと言った)
語学の目的はやはり「役立つ」ことにあると思った次第です。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)