コラム: ゲリラ豪雨

 「ゲリラ」はスペイン語( guerrilla )で、正規ではないごく少数の部隊のこと。敵と正面から対峙(たいじ)するのではなく、待ち伏せなどを仕掛ける戦法です。「遊撃戦」と呼ばれる非正規戦闘を行う民兵または反政府組織を指します。

 では英語で「ゲリラ豪雨」はどう表すでしょうか?

 ■ heavy rain showers
  shower には「にわか雨」という意味があることを知っておきましょう。

  I was caught in a shower.
  (にわか雨にあった。)

 ■ sudden downpour
  downpour という語は聞き慣れませんが、 pour は「注ぐ」「流れ出る」といったことを表します。

 私の知っている歌の中に pouring rain (大量にはげしく降る雨)というのがあります。なぜか印象的な言葉です。

 最近、「ゲリラ雷雨」という言葉が飛び交っています。「雷雨」は thunder storm 。地震、雷、火事、親父ですが「親父」の影が薄くなってきた現代です。

 【諺(ことわざ)】
  It never rains but it pours.
  (雨が降らない時は全然降らないのに)降るとなると土砂降りだ。/ついてないときは、とことんついてない。/悪いことは重なるものだ。

 スペイン語はどこか「異国」の匂いがしますが、実はわが国になじみの深い言葉です。ポルトガルと共にスペインは鎖国日本に重要な役目を果たしましたね。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)