コラム: マイク on と off

 米民主党のハリス副大統領は9月10日の大統領候補討論会についてマイクの音声が常時入った状態で実施することを求める考えを示しました。共和党のトランプ前大統領は、相手の発言中はマイクを消音する(マイク off )条件でハリス氏と合意したと主張し、対立が続いていました。 

 討論会はABCテレビ主催で、両候補が初めて直接対決する場として注目が高まっています。ハリス陣営はトランプ氏の暴言を引き出し視聴者の印象を悪くするとともに、そうしたトランプ氏の対応に立ち向かうハリス氏の姿勢をアピールする狙いだったようです(執筆段階ではこのようですが、その後の展開は周知の通り)。

 先ほどの「マイク off 」の off を用いた諺があります。

   Never put off till tomorrow what you can do today.
  (今日できることを明日まで延ばすな)

 put off は動詞 postpone という意味です。 postpone は post + pone で「後に置く」、 post は「後」、 pone は「置く」いう意味。

 take off は「(服などを)脱ぐ」などよく使われます。反対の「着る」は put on 。put on a hat で「帽子をかぶる」。日本語では身につける物によって動詞が変わります。靴は「履く」ですね。英語では put on shoes 。

 日本語と英語の違い...どちらがいいとかではなく「違い」に注目したいものです。トランプ氏とハリス氏のことも含めて英語を学ぶことはアメリカや世界に目を向けることになりますね。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)