コラム: 大統領

 1月21日、眠い目を擦りながらアメリカ大統領就任式の模様をテレビで見ました。

 「大統領」という言葉、どのようにしてできたのかと思っていろいろ調べてみました。「大工の棟梁」などの語源説があるようです...この説は面白いと同時にかなりの説得力があります。

 政治の仕組みが異なるとはいえ、日本や他の国では「首相」が国のトップですね。「トランプ大統領」「尹大統領」と時の人が並ぶのはなかなか面白い感じがします。

 「大統領」とは、地方の指名された統治者や、何かの団体の選ばれたリーダーのことを指します。この言葉はフランス語の president から来ています。中世の英語では、宗教施設、病院、養老院、カレッジや大学の責任者を指していました。

 話は変わりますが、「トランプ」と聞くと、どうしても二つのことを思い浮かべるのです。

 一つは昔からよく遊んだカードゲーム「トランプ」。調べてみるとこれは trump で大統領の名と全く同じつづりです。

 もう一つは tramp 。「浮浪者」という意味です。ひと頃、アメリカの作家オー・ヘンリー(O.Henry、1862~1910年)の短編に魅せられたことがありました。登場するのは普通の人や「浮浪者」のように世間から弾かれ人々。ちょっとした行き違いで思わぬ結末を招く...その意外性に面白さを見いだしたのだと思います。

 当分の間「トランプ・ブーム」が続き、トランプ大統領は何かと話題になることでしょう。2期目の彼には後がありません。トランプさん、お手柔らかにお願いします。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)