仙台大の付属高校化 新学び舎・学科再編
これからの社会が求める人材育成への期待に応え、新しい時代に必要な資質・能力を育成することを目指し、2020年度から新しい明成の教育がスタートしている。
●スポーツ創志科
これまでの普通科健康スポーツコースを体育系学科に昇格させ、健康とスポーツに関する専門的な知識と技能を幅広く学ぶとともに、生涯にわたりスポーツを「する・みる・支える・知る」ことのできる人材の育成を目指す。卒業後は中・高の体育教諭やインストラクターなどスポーツ関係のリーダー養成を目指すほか、個々の進路希望に応じて難関大学進学も可能となるカリキュラムを組んでいる。
●福祉未来創志科
福祉・介護に関する知識・技能を学び、社会に貢献できる福祉のスペシャリストを育成する。特に高齢化社会・介護社会の現状に応えるため、現場で広く認知されている介護福祉士の資格取得を目指した学びができる仙台市内唯一の高校である(2021年度の介護福祉士合格率は73.3%)。これまでの2コース制を改め、定員を35人として指導の充実を図るとともに、校内外での実習、ボランティア活動、講習会やイベントへの参加などさまざまな体験活動を通して、豊かな福祉の心を備えた専門家育成を目指している。また、当科には医療機関などによる就学援助金制度もある。
●食文化創志科
厚生労働大臣指定の調理師養成施設。高校卒業と同時に国家資格である「調理師免許」が取得可能で毎年全員が取得している。定員を120人から105人にし、一人一人に行き届いた指導で和食・洋食・中華を基礎から学んで調理のプロを目指す。さらに、より高度な調理技術の習得と地域食産業との協働で調理師の役割を広く学ぶ「食産業プロデュース」、菓子やパンの製造技術を学んでパティシエの魅力を探る「調理製菓クリエイト」、校内や地域の食育活動を実践し栄養士養成大学などへの進学希望者にも対応する「地域食環境デザイン」の三つの学習プログラムを選択して学ぶことで、未来の食文化を担うスペシャリストの育成を図っている。
●普通科~未来をデザインする~
生徒一人一人が自己の適性や希望に応じて未来をデザインし、卒業後に実社会に円滑に接続できるよう指導を行う。1年次は普通教科の学習を基礎から共通履修。2年次以降は、生徒個々の興味関心、進路希望などに応じ学ぶ分野を選択する。選択分野としては、「教育未来デザイン類型」と「社会未来デザイン類型」がある。前者は、さらに小学校教諭などを目指す「学校教育系」と幼稚園教諭・保育士を目指す「幼児教育系」に分かれ、後者は、PC操作のスキルアップとITの上級資格取得を目指す「情報系」と探究的な学びで社会に必要とされる問題解決能力や創造力を育む「社会系」に分かれる。進学・就職どちらにも対応できる普通科のメリットを残しながら、どの類型・系でも情報化・国際化・地域協働に対応した幅広く豊かな学びを実現しており、「新しい普通科の姿」を実感できるカリキュラムとなっている。
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