河北新報特集紙面2021
2022年1月23日 河北新報掲載
半島の恩恵に学び、自然と共に生きる未来を描いて
半島の恩恵に学び、自然と共に生きる未来を描いて
リアス式海岸特有の複雑に入り組んだ海岸線に小さな港や浜が点在し、
内陸部には豊かな森林が息づく牡鹿半島。
この地域もまた、東日本大震災による津波で大きな被害を受け、
過疎化が深刻な問題となっています。
さらに、人々の営みが失われたことによりニホンジカの生息数が急増し、
農作物などへの食害や山林の荒廃も目立ちます。
今回のバスツアーでは、牡鹿半島における人口構造の健全化となりわいの創出、
自然環境の保全に関わる活動を展開している
「一般社団法人おしかリンク」代表の犬塚恵介さんを訪ね、
現在注力しているシカが好まないウリハダカエデの植樹や、
メープルシロップの原料になる樹液採取の現場を視察。
地域の再生を目指す独自の取り組みについて学びます。
牡鹿半島らしい自然との共生の仕方と、地域のこれからを探す。
石巻市では、牡鹿半島を中心に約8000頭ものニホンジカが生息しているとされ、その数は年々増加しています。農作物の被害や自動車との衝突事故、森林の荒廃が看過できない問題となっており、ハンターによる駆除などで対策を講じていますが、急速な繁殖スピードに追いついていないのが現状です。「増えすぎたシカが、樹皮や実生(みしょう)を食べ尽くしてしまうんです」と語るのは、牡鹿半島の山林を大切な地域資源と捉えている一般社団法人おしかリンク代表の犬塚恵介さん。防鹿柵の設置などを試みましたが、多くの費用と労力が必要なことが大きな壁に。この難題に頭を悩ませていた時、環境コンサルティング会社のアドバイザーからニホンジカの不嗜好(しこう)性植物であるウリハダカエデの植樹を利用するアイデアを得ることができ、副産物であるメープルシロップの生産も視野に入れた森の保全プロジェクトが発足しました。その先行きについて、「牡鹿半島の自然環境と、いかにうまく共生していくかが肝心だと思っているんです」と話します。
また、交流人口を増やしてにぎわいを創出することも、地域再生につながると考える犬塚さん。漁村集落の空き屋を改修したゲストハウスに都会の若者を受け入れ、ものづくりや地域交流を楽しむ機会を生み出しています。「地元の人たちも協力的で、郷土料理をふるまったり新鮮な魚介を分けてくれたりして、良好な関係づくりが既に生まれています。リピーターとなった若者も多く、大学を卒業後、こちらに戻って暮らしている人もいるんですよ」と成果は上々。「漁業が盛んな土地柄ですが、この地で暮らす若者の選択肢が狭まらないよう、多彩な“なりわい”の可能性を考えられる未来になればと。移住を希望する人には、自然豊かなフィールドで活動する面白さを感じながら、地域に根差して生きる安心感が得られ、お金では決して得られない大切な何かに気付いて価値観が変わる経験を得てほしいですね」と展望も教えてくれました。
一般社団法人おしかリンク 代表理事
犬塚 恵介さん
http://www.t-hosaka.com/
地元愛知県の設計事務所で建築の設計監理に携わっていましたが、東日本大震災の発生後、石巻市へ。建築的な視点で復興をサポートするプラットフォーム「アーキエイド」でインターンとして活躍後、さらなる地域再生を目指すため一般社団法人おしかリンクを設立。自身も石巻に居住しながら、未来を見据えた地域づくりに尽力しています。
https://www.facebook.com/oshikalink/
《22世紀原人のティティ@牡鹿半島》Instagramアカウント:22seikigenjin
かつての街並みを思い浮かべながら、命の大切さを考える時間を。
▲公園の中心にある
「みやぎ東日本大震災津波伝承館」
このバスツアーで最初に訪れる「石巻南浜津波復興祈念公園」は、大津波とその後に発生した火災の延焼によって多くの住民が犠牲となった旧北上川河口部に位置する南浜地区(南浜町、門脇町及び雲雀野町)に、昨年3月28日開園しました。広大な敷地内には、鎮魂を捧げる「追悼の広場」や「祈りの場」、公園全体を見渡すことができる「一丁目の丘」の他、パネル展示や映像資料で震災の記憶と教訓を来館者に伝える「みやぎ東日本大震災津波伝承館」が設けられています。
石巻南浜津波復興祈念公園
https://ishinomakiminamihama-park.jp/
募集要項
石巻市「牡鹿半島の海洋と森の恵みを体感」バスツアー参加者募集!
- 旅行期日
- 2022年2月26日(土)日帰り
- 旅行代金
- 1名につき1,000円(税込)
大人・子ども(小学生以下)同額
- ●募集人員/40名様(最少催行人員20名様)
- ●食事条件/朝0回、昼1回、夕0回
- ●集合時間・場所/8:30・仙台駅(東口バスプール)
- ●服装/動きやすく暖かい服装
- ●持ち物/歩きやすい靴、雨具等
- ●添乗員/仙台駅より全行程同行します
- ●利用貸切バス会社名:(株)みちのく観光
●行程/
8:50 仙台駅東口より出発(貸切バス)〜〜10:00 石巻南浜津波復興祈念公園を見学〜〜
12:00 日本料理 瑞幸でクジラ料理の昼食・おしかリンク犬塚さんの講話〜〜
13:30 荻浜地区でウリハダカエデの森を散策・メープルシロップ作りの説明……
15:30 荻浜地区より出発〜〜17:00 仙台駅東口到着解散
※交通記入例/貸切バス 〜〜 徒歩 …
応募締切/2月6日(日)
※当日消印有効
- 参加条件
- ①「今できることプロジェクト」の趣旨に賛同し、活動についての理解をより深めたいと考えている方。
- ②当日配布するアンケートに記入いただけること。
- ③当日撮影する写真と映像が、新聞および特設HP・facebookに掲載される場合があることをご了承いただける方。
- ※高齢の方、もしくは持病(重度のぜんそくなど)や障害がある方は、活動時や災害発生時の安全確保の観点から、主催者の判断で参加をお断りする場合があります。あらかじめご了承ください。
- 参加ご希望の方は
- 【お申し込みサイト(たびーと)からのお申込みの場合】
こちらのJTBお申し込みサイト(たびーと)にアクセスいただき、こちらからお申し込みください。
▸JTBお申し込みサイト(たびーと)
応募者多数の場合は抽選となり、お申し込みサイト(たびーと)上にて「2022年2月7日 (月)~2022年2月13日(日)」の期間に当落を発表いたします。 結果をご確認の上、ご当選された方は期日までにお申し込みサイト(たびーと)内のお申し込みページへ移動し、購入手続きを進めていただきます。申込金のご入金が確認でき次第、正式に「お申し込み完了」とさせていただき、2022年2月18日(金)までに「最終旅行案内」をご登録いただいたメールアドレス宛にお送りします。 - 【はがきからのお申し込みの場合】
代表者の住所、氏名、氏名フリガナ、年齢、電話番号(日中連絡がつきやすい電話)、メールアドレス、参加希望人数、参加者全員の氏名と年齢、アレルギーの有無、参加希望動機を全てご記入の上、下記応募先までお送りください。
応募者多数の場合は抽選となり、当選者のみ「2022年2月13日(日)までに」当選通知書面を郵送いたします(落選者への書面通知はございません)。
当選者は、当選通知書面と同封されている請求書をご確認の上、期日までに購入手続きを進めていただきます。申込金のご入金が確認でき次第、正式に「お申込み完了」とさせていただき、2022年2月18日(金)までに「最終旅行案内」をご登録いただいたメールアドレス宛にお送りします。 - ※申し込みにあたりご提供いただいた個人情報は、お客さまとの連絡のほか、当プロジェクト推進のために当プロジェクトを主催する河北新報社へ提供いたします。
応募先
〒980-0804 仙台市青葉区大町1-4-1
明治安田生命仙台ビル4F (株)JTB仙台支店 「2月26日出発 牡鹿半島バスツアー」係
- ご旅行内容に関するお問い合わせ
- 旅行企画・実施(株)JTB仙台支店 観光庁長官登録旅行業第64号 (一社)日本旅行業協会正会員
〒980-0804 仙台市青葉区大町1-4-1 明治安田生命仙台ビル4F
TEL 022-263-6712(平日9:30~17:30)
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