河北新報特集紙面2023
2023年10月1日 河北新報掲載
命を守る教訓をつなぎ、地域再生の確かな脈動を。
命を守る教訓をつなぎ、
地域再生の確かな脈動を。
東日本大震災の発災から13年目を迎えた本年度は、
被災地に寄り添って伴走する
「今できることプロジェクト」の原点はそのままに、
被災地の復興への営みを学び直し、その現在地を知り、
次世代に震災の記憶と教訓を伝える活動を主眼に展開します。
復興の歩みをご存じの方はもちろん、
震災後に宮城を訪れた方、震災と復興を改めて学びたいと願う方、
記憶と教訓の伝承活動を支援したいと考える方など、
大きな共感の輪を広げながら、地域再生の歩みを応援し、
新たな可能性の道筋を開く3つのプログラムを用意しています。
読者参加型プログラム
※詳しくは10月3日の朝刊をご覧ください。
※詳しくは10月3日の朝刊をご覧ください。
福島相双地域の今を知り未来を思うツアー
- 故郷に確かな未来を描ける真の再生を目指して。
- 福島県沿岸中部以北の“浜通り地方”12市町村を指す「相双地域」。東日本大震災では地震・津波・原発事故の複合災害に見舞われ、同じ被災県でハード面の復旧が進んだ宮城・岩手とは異なる様相を見せています。
このツアーでは、大熊町の帰還困難区域や特定復興再生拠点を巡りながら、「中間貯蔵工事情報センター」で中間貯蔵施設を見学し、東京電力福島第1原子力発電所から1.3キロ地点の高齢者施設「サンライトおおくま」などを視察。その後、「富岡町3・11を語る会」の語り部と合流し、原発事故後の暮らしについて耳を傾けながら、富岡漁港や夜の森桜並木などをたどります。そして、富岡町の新たな魅力創出を目指す「とみおかワインドメーヌ」の圃場見学も行います。
【開催スケジュール】
2023年11月4日予定
次世代参加型プログラム
震災を知らない中学生に託す伝承のバトン
- 中学生が被災地の今をレポート「震災伝承新聞」。
- この春、中学校に入学した世代は東日本大震災が発生した年に生まれており、自身の実体験として震災の記憶はありません。
将来の大災害に備える教訓の若き担い手である中学生たちに、宮城県内各地の被災地を視察してもらい、若い目線から震災の事実と向き合う機会を創出する取り組みをこれまで3回実施し、各方面から大いに反響を集めました。今年度は、塩竈市立第二中学校、仙台白百合学園中学校、仙台市立南光台中学校の生徒たちがそれぞれ多賀城市、石巻市雄勝町、名取市を訪れ活動に取り組みます。その取材成果をまとめた特集紙面8万部を、宮城県内外の中学生や各施設へ配布する予定です。
【中学生震災伝承新聞発行】
2024年2月予定
賛同企業・
読者参加型プログラム
仙台沿岸の現在地に触れ未来と出合うツアー
- 復興への新たな歩みを続ける荒浜・閖上の海岸線をたどる。
- 仙台市中心部で津波被害の爪痕を目にすることはありませんが、東部沿岸の浸水域では、地域再生に向けた新たな躍動を体感することができます。
賛同企業の希望者と一般読者を対象とするこのツアーは、校舎2階まで津波が到達した仙台市若林区「震災遺構 仙台市立荒浜小学校」の見学からスタート。多重防御の観点からかさ上げされ、2019年に開通した県道塩釜亘理線を経由し、街区を現地再建した名取市閖上(ゆりあげ)でこれまでの歩みを振り返ります。2022年4月、仙台市若林区藤塚にオープンした食・農・温泉の複合施設「アクアイグニス仙台」も訪ね、その活気に触れながら、この地域が目指す未来図を探ります。
【ツアー実施】
2024年2月中旬予定
- 河北新報社が考える
被災地支援プロジェクトは、
地域の可能性を発信し、
記憶を継承する取り組みへ。 - 東日本大震災からの復興を果たすため、「今、私たちにできることは何だろう?」という真摯な問いかけから、2012年に活動がスタートしたこのプロジェクト。被災地訪問ツアーや情報発信支援、参加者が現地で汗を流すボランティア活動など、年度ごとに企画や内容の拡充を図り、アクションの幅を広げてきました。さまざまな派生プロジェクトにも取り組みながら、この活動は新たな可能性を模索し続けます。