2020年10月1日 河北新報掲載 未来につなぐ次世代へ伝える。
「今できることプロジェクト」とは
東日本大震災から真の復興を果たすため、
「今、私たちにできることはなんだろう?」
という真摯な問いかけから震災翌年の2012年にこのプロジェクトが走り出し、
今年度で9年目を数えます。
そして、東日本大震災発生から10年。
これを節目に、あらためて継承すべき記憶や教訓を再確認することが
求められていると考えます。
そんな機会を創出し、具体的なアクションを起こすことを目的とした
「今できることプロジェクト」が今年度も始動します。
ともに地域の明日を考え、その先に待つ希望あふれる未来を思い描いてみませんか。
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里山の新名物と古刹見学で松島の魅力を発掘。
東日本大震災による津波で松島湾内のカキ養殖業が甚大なダメージを受け、カキ棚の材料をもたらす里山の竹林も荒廃してしまいました。その状況を打開すべく、かつて名籠漁港でカキ養殖を営んでいた丹野隆子さんが「たけのこ工房 吉左衛門」を創立。このバスツアーでは、竹林整備のお手伝いと製造工程の見学を行います。また、平成の大修理を終えた松島町のシンボル「瑞巌寺」の観覧と観光船クルーズも予定しています。
【開催スケジュール】2020年12月12日(土)開催予定
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地域の豊かさに触れて、生きがいを感じる学びを。
東日本大震災による津波で甚大な被害を受けながらも、再生の歩みを続ける仙台市荒浜地区。この地を拠点に、土地に息づく豊かな農や漁、海や貞山運河といった地域資源を見直し、“生きる力”を学ぶための活動を展開しているのが「荒浜のめぐみキッチン」です。このツアーでは、活動メンバーとともに、海辺の環境観察やクラフト体験、たき火での調理などにチャレンジし、荒浜の恵みを体感してもらいます。
【開催スケジュール】2020年11月14日(土)開催
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あの日から10年、ここからの10年をこの浜から。
古くから海水浴場として長く地元で愛されてきた七ヶ浜町。以前のように人々が集い賑わう環境にしたいとの思いから、地域の方と久保田靖朗さんとで立ち上げたのが「SEVEN BEACH PROJECT」です。この取り組みでは、プロジェクトメンバーと一緒に定期的に行っているビーチクリーン(清掃活動)に参加。さらに、海への思いを5色の旗に描く「ハマひら」づくりにもチャレンジします。
【開催スケジュール】2021年2月開催予定
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中学生たちが得た命の学びと教訓を次世代に。
来たるべき大災害から一人でも多くの命を守るために、記憶と教訓の若き担い手である中学生たちに、宮城県内各地の被災地を視察してもらい、若者目線から震災の事実と向き合う機会を創出します。東北学院中学校・宮城学院中学校・仙台市立五橋中学校の生徒たちが現地取材を実施。その後、ワークショップでそれぞれの考えをまとめ、中学生自身が伝えたい東日本大震災についての記事を作成し特集紙面として発行します。
【開催スケジュール】2021年2月発行予定
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