河北新報特集紙面2020

2020年10月04日 土地を知り、豊かさに遊ぶ、地域の恵みから学ぶ喜びを。

土地を知り、豊かさに遊ぶ、地域の恵みから学ぶ喜びを。

 東日本大震災による津波で甚大な被害を受けながらも、
再生の歩みを続ける仙台市荒浜地区。
この地を拠点に、土地に息づく豊かな地域資源を見直し、
“生きる力”を学ぶための活動を展開しているのが、
「荒浜のめぐみキッチン」です。
体験プログラムを通して地域の文化や自然と向き合い、
人生を豊かにする知恵や工夫を楽しみながら体得することが目的です。
このツアーでは、活動メンバーとともに、
海辺の環境観察やクラフト体験、たき火での調理などにチャレンジし、
荒浜の恵みを体感してもらいます。

かまどの炎で実感した海と田園の恵み。

 地下鉄東西線荒井駅舎内の「せんだい3.11メモリアル交流館」の整備に携わったのを機に荒浜地区の人々や風土に出合い、その豊かさに触れたという建築家の小山田陽さん。同地区には、かねてから親交のあった農家の渡邉智之さんもおり、地元の催しなどを通してさらに関わり合いを深めていきました。そんな時、渡邉さんの自宅にあった稲わらを活用し、遊び心で小さな土のかまど作りに挑戦。そのかまどの炎で煮炊きした味噌汁や五平餅を味わった感動が、荒浜のめぐみキッチンの出発点に。小山田さん、渡邉さんが共同代表となり、施設職員や料理研究家、映像クリエイター、デザイナーなど多彩な分野で活躍するメンバーが参画。“荒浜にあるもの”を使って、何か心躍るものを生み出すユニークな企画を実践中です。

地域資源を生かして工夫を楽しむ体験メニュー。

 渡邉さんが所属する農事組合法人荒浜アグリパートナーズの敷地内に「荒浜ベース」を設け、稲作などの農作業体験、薪小屋作りや藍染めのワークショップなどを開催。特に、毎週土曜日の早朝に集まり、たき火料理を楽しむ“朝活”は荒浜のめぐみキッチンを象徴する活動となっています。「荒浜の恵まれた環境を実際に肌で感じてもらい、被災地のネガティブなイメージを払拭して楽しい場所だと思って欲しくて」と渡邉さん。体験メニューは、毎週月曜日に仙台市青葉区北目町の「五橋ベース」で行われる定例会議でアイデア出しをしているそうですが、小山田さんは「こちらが一方的に何か教えるというのではなく、失敗を経て工夫することを知る、そんな面白さに気づいてもらえる機会にしたいんです」と話します。
 年を重ねるごとに参加者の数も増え、荒浜ベースの拡充も計画中だという今、荒浜のめぐみキッチンが目指す役割を小山田さんは、「海の恵み、土地の恵みの素晴らしさを、より多くの人に翻訳して伝えるのが役割だと思っています」と語ってくれました。

小山田陽さん(写真左)と渡邉智之さん

荒浜のめぐみキッチン

 荒浜のめぐみ(農や漁、海や運河、地域文化)を題材にしたさまざまな体験を通じ、土地に根ざした地域文化や自然との向き合い方を楽しみながら学ぶ機会を創出。「生きていく力」を養い、人生を豊かにして欲しいという思いで、子どもも大人もみんなで楽しめる体験型のプログラムを企画、実施しています。水稲や畑(貸農園有り)を主軸にした生産の場である「荒浜ベース」を主軸に、市街地の人たちに荒浜の魅力を伝える「五橋ベース」で活動中。誰でも気軽に利用できる遊びの場として「深沼ベース」の設置も進めています。

https://arahamano-megumi.kitchen/

NPO法人ボランティアインフォがサポート

「ボランティアを求める人とボランティアをつなげる」をミッションに、仙台を拠点に活動。このツアーのコーディネートを担当し、当日もガイド役として参加者をご案内する予定です。

http://volunteerinfo.jp

お子さんといっしょに参加しませんか?
仙台市荒浜地区「海と土地の恵みを体感する」バスツアー募集!

旅行期日 2020年11月14日(土)日帰り

旅行代金 大人1名につき1,000円 ※中学生以下無料

募集人員/40名(最少催行人員20名)※2シート1名利用
食事条件/朝0回、昼1回、夕0回
添乗員/仙台駅より全行程同行します
行程/利用貸切バス会社名:みちのく観光
▶9:00 仙台駅東口より出発(貸切バス)
▶9:30 震災遺構 仙台市立荒浜小学校着〜施設見学など
▶11:00 深沼海岸でビーチコーミング
▶12:00 荒浜ベースでたき火調理体験と昼食
▶13:20 キャンドルホルダーづくり
▶15:00 みんなで考える荒浜の未来(体験しての感想など)
▶16:30 仙台駅東口到着解散(予定)

参加条件 
①「今できることプロジェクト」の趣旨に賛同し、体験型支援についての理解をより深めたいと考えている方。
②当日配布するアンケートに記入いただけること。
③当日写真ならびに映像撮影させていただき、新聞および特設HP・facebookに掲載させていただく場合があることをご了承いただける方。

※高齢の方、もしくは持病(重度の喘息等)や障害をお持ちの方は、活動時や災害発生時の安全確保の観点から、主催者の判断で参加をお断りする場合があります。予めご了承ください。

参加希望の方は 
①ウェブからのお申し込み→こらちからアクセスいただき、JTBお申し込みサイト(たびーと)よりお申し込みください。
②ハガキでのお申し込み→代表者の住所、氏名、年齢、電話番号(日中連絡がつきやすい電話)、参加希望人数、参加者全員の氏名と年齢、参加希望動機をご記入の上、下記応募先までお送りください。

応募締切/10月28日(水) ※当日消印有効

※応募数多数の場合は抽選となり、当選者には、詳しい旅行条件等を記載した書類を11月5日までに郵送いたしますので、ご確認のうえ旅行代金のお振込みとともに旅行お申し込みをお願いいたします。
※申し込みにあたりご提供いただいた個人情報は、お客さまとの連絡のほか、当プロジェクト推進のために当プロジェクトを主催する河北新報社へ提供いたします。

応募先

【はがき】
〒980-0804 仙台市青葉区大町1-4-1
明治安田生命仙台ビル4F (株)JTB仙台支店
「11月14日出発荒浜バスツアー」係

【ご旅行内容に関するお問い合わせ】
旅行企画・実施(株)JTB仙台支店 観光庁長官登録旅行業第64号 (一社)日本旅行業協会正会員
〒980-0804 仙台市青葉区大町1-4-1 明治安田生命仙台ビル4F 
TEL 022-263-6712(平日9:30~17:30)FAX 022-263-6693

今回の「今できること」の紙面をPDFで見る