2017年・第80回
入賞作品
日本画
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洋画
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彫刻
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審査員総評
日本画
岡村 倫行 氏[日展]
若い人が台頭し、世代交代が進んできた印象だ。特に高校生の作品は構成力があり面白かった。ただ、絵の具を十分に使い切れていないところも見受けられた。表現力を一層磨いて気持ちを十分に伝えてほしい。
ベテランの方々は自分の仕事をしっかりしていて安定感があるが、そこに安住してしまい抜け出せない人もいるようだ。テーマは同じでも見方や素材、筆を変えれば全く違う作品が描ける。失敗を恐れず殻を破るような挑戦を期待したい。
宮廽 正明 氏[日本美術院]
審査は3回目。回を重ねるごとに、全体的に作風が変化している印象を受ける。今回は特に、若手の出品が増え、個性のある力作が多かったように感じた。
新鮮さやエネルギーが伝わる絵を賞に選んだ。制作に当たる姿勢を評価した。挑戦している人、前向きに進もうとしている人を応援したい。
選外となった人たちは自分だけの感性や見方を磨き、挑戦する姿勢を忘れないでほしい。常に自分を磨くことが大事だ。
洋画
村田 省蔵 氏[日展]
出品数は昨年より減ったが、内容は充実していた。6回審査した中で一番楽しかった。
出品歴の浅い人や若手が発想力の優れた作品を出した。夢のように頭の中で浮かんだ対象を現実に置き換えた絵が目立った。
デッサンなどをしっかり勉強して基礎体力を伸ばせば、中央でも活躍できる。
ベテランは技術的には申し分ない人が多い。人生経験を生かし、もっと欲を出して突っ込んだ作品に挑んでほしい。
池口 史子 氏[立軌会]
世代的に10、20代と60、70代の二極化をしており、それぞれの持ち味が生かされている。
若い人たちの才能やセンスに驚かされた。心に秘める思いを絶叫するのではなく、さりげなく表現している。それが逆に見る者の感動を呼び起こす。
年配の方々の作品からは相当描き込んでいることが伝わる。されど重々しくはなく、深い味わいがある。
全体的にレベルが高く、都会的でおしゃれな印象を抱いた。
藪野 健 氏[二紀会]
これほど10、20代の活躍が目立つ展覧会は見たことがない。本展の審査員を務めるのは7年ぶりだが、上位に食い込む若い人が着実に増えている印象だ。
どこにもないオリジナル性の高い作品。「神は細部に宿る」ことを感じさせる描写。独自の世界を築く作家。さまざまな出合いのある楽しい審査だった。ここから大きく飛躍する人が必ず出るだろう。ベテランも負けずに出品を重ねている。固定観念にとらわれることなく挑戦を続けてほしい。
彫刻
木戸 修 氏[無所属]
バラエティーに富んでいて、河北美術展の広がりを実感した。自由な発想で伸び伸びと創作した作品が多かった。特に若い人の意欲的で大胆な作品が目立ち、好ましく思った。
東日本大震災を連想させる作品があった。震災後の社会の雰囲気などを感じさせる作品が今後、どんな形で生まれてくるのか注目している。
選に漏れた意欲作も多かった。自らの感性を十分に表現できるように技量を磨いてほしい。
概要
第80回河北美術展 | |
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会期 | 2017年4月27日~5月9日 |
会場 | 藤崎本館7階催事場・8階、一番町館5階 |
日本画 | 出品122点、入賞8点、入選55点、入賞・入選率51.6% |
洋画 | 出品710点、入賞18点、入選269点、入賞・入選率40.4% |
彫刻 | 出品26点、入賞5点、入選11点、入賞・入選率61.5% |
審査員 | 日本画=岡村倫行、宮廻正明、洋画=村田省蔵、藪野健、池口史子、彫刻=木戸修 |
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