河北新報特集紙面2023
2024年3月13日 西宮市立浜脇中学校で震災伝承新聞を活用した特別授業が行われました。
兵庫県西宮市立浜脇中学校
- 震災伝承新聞を活用した特別授業が行われました。
新聞を読んだ生徒341人の感想を紹介します。
学年・クラスは2024年3月末時点
幸田 美咲 さん
雄勝病院の職員さんたちが、高齢で寝たきり状態の入院患者40人を助けるため、皆で協力しながら屋上へ運んでいたと知りました。患者さんを必死に守ろうとして病院に留まって犠牲となった職員さんたちの行動は、すごいなと驚かされました。
有田 日葵 さん
震災伝承新聞には、最後まであきらめずに行動した人がいたことが書かれていました。一人一人の命をつなごうとする行動が、とても大切だということに気が付くことができました。
石野 稜眞 さん
自分の心に刺さったのは、この震災を経験した人はいつか亡くなるから、次の世代に教訓を教えてバトンのように繋いでいくことの大切さです。自分たちの地域にこのような津波が来てもいいように準備をしようと思いました。
岩田 葵志 さん
震災はとても怖いなと思った。
岩田 一花 さん
1月1日に発生した能登半島地震でも怖い思いをしたのに、それを超えるぐらいの大地震と大津波が襲った東日本大震災はとても怖かったと思う。そこで家族を失って、頼る人がいなくなってしまうと、生きる勇気も失ってしまうかもしれないと思いました。絶対に風化させないように後世に受け継いでいきたいと思いました。
上床 祐人 さん
津波は用心していても、想定を上回ることがあり、巻き込まれたら助かることは難しく、九死に一生を得て助かった人は運がいいなと思いました。
衛門 刻史 さん
津波予測の高さや到達時間をもとに「ここまで避難すれば大丈夫」とか「ここまで登れば安全だ」などと思ってしまうことがあるかもしれない。実際には予測を上回ることがあるかもしれないので、どこまで逃げれば安心とかではなく、できるだけ海から離れ続けるようにしようと感じた。
大北 駿介 さん
予想される津波の高さをニュースで知らせていても、その高さより上に逃げることが大事だなと思いました。宮城で被災した人たちのため、震災の記憶を後世にもっと伝えなくてはならないと思いました。このような悲劇を再び繰り返さないよう、減災の取り組みとして堤防を5mぐらいの高さに建てたりしたらどうかなと思いました。
小野 泰輔 さん
震度や津波の高さにもよるけど、津波や地震がどれぐらい怖いのか、どれくらい被害が大きいのか、困ってる人がいたら少しでも力になれるよう、支えてあげたい。自分の命を守れる人は、自分しかいないので、自分の命を第一に行動したいです。災害では一人一人が支えあっていくことが大切だとわかりました。
北川 あゆ子 さん
震災伝承新聞を読んで、自分は震災のことについて「知っているつもり」だったんだなと気づかされました。私たちの住む地域では、海岸線から2キロ程度内陸を通る国道2号線を超えたら津波は来ない、安心できると思っていました。ところが今回の授業で、絶対ということはないのだと思いました。私たちには大きな災害の記憶はないけれど、それでもできることは、体験者の話を聞き、次へ次へと繋いでいくことだと思いました。
佐田 廉 さん
津波の大きさ、津波が与えた被害、津波によってトラウマを植え付けさせられた人がいることを知り、後世に伝えていかないとダメだと思った。
下江 弦 さん
心に残っているのが「伝える 受け継ぐ」という言葉です。伝える・受け継ぐことで、まだ小さい子がこれから地震・津波の恐ろしさを知ることができます。積極的に災害への対策をすれば、被害が拡大せずに収まると思うので「伝える 受け継ぐ」ということは大切だと思いました。
杉本 來夢 さん
災害から立ち直るには3つの「つ」が大切だという言葉に感心しました。
1つ目は人と人をつなぐの『つ』
2つ目は被災した人の思いをつたえるの『つ』
3つ目は思いを伝えることをつづけるの『つ』
後輩に震災や津波の恐ろしさを伝えていきたいです。過去の災害を忘れてはいけないと強く感じました。
高田 心優 さん
地震や津波のことは祖母や母から聞いたことがありました。自分の班も含め、ほかの班の発表を聞き、震災によって家や道路が破壊されるだけではなく、飲食店などのお店が営業できなくなり、漁師さんの仕事ができなくなるほか、食料がなくなったりすることに気付きました。自分の身は自分で守ることだと思います。
長 哲秀 さん
「受け継ぐ」や「伝える」といった言葉が多く、『覚えていないから関係ない』のではなく、しっかり教訓として、防災・減災につなげていくことが大切だと思いました。これからも地震などの自然災害は間違いなく起きます。だからこそ日頃から家族と話して避難経路などを決めておくべきだと思いました。
東城 ひより さん
震災は、それまでの生活、住まい、友人関係、近所付き合いなどすべてを変えてしまう。被災した皆さんは、悲しく悔しい気持ちを切り替え、復興に向けて励んでいってほしいと思いました。
仲 百香 さん
いつ地震や津波が来るかわからないので、備えておくことが大切だと改めて実感しました。防災だけでなく、できるだけ被害を少なくするという「減災」を地域で取り組むことも大事だと思いました。
華山 康志 さん
一番心に残ったのは、復興は終わらないという言葉です。町の復興は成し遂げられても、被災者の心の傷やトラウマは無くならないという考え方に、はっとさせられました。
深瀬 雄大 さん
中学生記者の感想によく出てきた言葉が「使命感」でした。たった三文字の言葉ですが、すごく意味があって、重みのある言葉だと気づきました。それに加え、東日本大震災の記憶がある最後の世代として、後世に伝えていくと語った多賀城高校の高校生は、責任感や使命感が強いなと思いました。
藤 貴彦 さん
東日本大震災では、数多くの人が命を失い、苦しみ悲しみを抱えました。そんな記憶を後世に僕たちが伝えていかなければなりません。しっかりと津波対策をしておかなければならないと思いました。
藤田 遥暉 さん
石巻市雄勝のホタテ漁師さんの記事を読んで、自分はホタテがとても好きなので、量より質を重視した雄勝のホタテを食べたいなと思いました。そして、復興がさらに進めばいいなと思いました。
堀川 実結 さん
震災は体験した人にしか分からないこともあるけれど、体験談を聞いて自分がどう動くのかが大切だと感じました。日ごろから備えておくことが、命を守ることにつながると思いました。
前田 茜 さん
宮城の中学生記者が、自分たちの地域を深く知ろうとしていることが伝わってきました。自分も阪神淡路大震災が起きた地域に生まれたからには、発災当時のことを知る努力をしなければならないし、被災地同士の交流や支援も絶やしてはいけないと思います。今回は社会科の授業で取り組みましたが、自分で調べたり、機会があれば交流などにも参加してみたいです。
松田 岳大 さん
私たちが暮らす地域は、阪神淡路大震災で被災し、自分たちにその記憶がないことも共通しています。高校生は東日本大震災の記憶があるため、近い世代から話が聞きやすく、記憶の継承がしやすく風化が起こりにくいと思っていました。同じ世代だからというのは甚だ関係あることではなく、意識して記憶の継承を行うことで、教訓の風化を止めることができるのだと分かりました。だから、震災の記憶がある人に話を聞き、当時の映像を見るなどして記憶を培って次の世代に伝承していきたい。
三嶋 耕太 さん
地震はいつ来てもおかしくないから備えておきたい。ニュースで津波の高さを3メートルと予想していても、もっと高い津波が来るかもしれないので、できるだけ高いところに逃げたい。
山野 真優 さん
震災や災害の大きさは完全に予測することができないため、情報とは違うことが起きてしまうことがあります。事前のマニュアル通りにはいかないこともあるかもしれません。もし自分たちが被災した時にどう行動すればいいのか、分からなくなりそうで不安になりました。その時が来たとき落ち着いて動けるよう情報を完全に信じるのではなく、自分で考えてみることも大事だと思いました。
三畑 雄太朗 さん
宮城と西宮は、どちらも大きな震災に遭っているので、いろいろな事を学びました。「復興は終わりがない」という言葉は僕の中で心に残りました。復興とは、建物などインフラを直すことではなく、長い時間をかけて後世につなげていくことなのだと思いました。
山根 実佐子 さん
震災伝承新聞を読んで、被災体験は伝承していかないと風化してしまい、また同じ悲劇が起こってしまうのだと思いました。例えば、都市型津波がいかに危険かということ、津波は予想以上に高くなることがあるので油断してはならないこと、こうした教訓は、震災を体験した人じゃないと実感がないと思います。こうした被害の大きさを知らないと油断してしまうなと思いました。
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