賛同企業のできること2014

文化面での復興支援としてチャリティー写真展を開催

日立システムズは、東日本大震災発生直後からITサービスを通じた復旧・復興支援やボランティア活動を通じた生活・環境面での支援に取り組んできた。2013年7月には、仙台市の復興に向けた自立財源確保施策に応え、「仙台市青年文化センター」のネーミングライツを取得し、「日立システムズホール仙台」とした。以後、同ホールを活用したさまざまなイベントや施策を「希望の響き」シリーズとして継続的に展開し、文化面からの復興支援に取り組んでいる。
日立システムズホール仙台として1周年を迎えた2014年夏には、さらなる復興に向けて「未来に届け!みんなの笑顔 希望の響きチャリティーフォトコンテスト」を実施。これは「未来に届けたい笑顔」のテーマで写真とエピソードを募集し、応募作品1点につき100円を震災復興支援として「杜の都・仙台絆寄付」に寄付するというもの。募集終了後、全国からの応募245件分が寄付され、応募作品は同ホールにて発表展示。優秀作品には日立システムズ賞、河北新報社賞などが贈られた。受賞作品は特設サイトで公開されている。
https://www.kibou-photo.com

日立システムズ
2014年に実施されたチャリティーフォトコンテスト

取材協力/日立システムズ

2年目の「丸の内東北応援フェア」を開催し復興を後押し

三菱地所グループは、東日本大震災後、東北エリアの産業復興を食の再生を通じて支援する「Rebirth東北フードプロジェクト」を推進し、東北の食材や農水産品の販売促進を行ってきた。

三菱地所グループ
丸の内東北応援フェア会場の様子

3月5・6日に2回目の開催となった丸の内東北応援フェアでは、県内事業者による復興マルシェの他、オリジナル缶詰「はらくっついTOHOKU」2ndシリーズのお披露目も実施。今年も丸の内のシェフと宮城県のシェフがタッグを組み、地元の注目食材を使ったレシピを開発。「気仙沼産メカジキの地中海風煮込み」(石渡商店×ステファノ ダル モーロ×廣瀬竜一)、「石巻産銀鮭のクリームスープ仕立て~ゆずの香り~」(木の屋石巻水産×笹島保弘×庄子達広)が完成した。
2日間で約1万人の来場があり、会場は買い物客で賑わった。缶詰は明治屋仙台一番町ストアー、つかさ屋泉パークタウンタピオ店などで販売される。

三菱地所グループ
オリジナル缶詰を手にした参加シェフたち

取材協力/三菱地所グループ

森を学ぶ子ども教室を提供木にふれる楽しい工作も

アサヒビールは、東日本大震災の被災地復興支援活動をはじめ、環境保護や観光振興をテーマに寄付活動を行っている。1月13日には期間限定で営業した「アサヒスーパードライエクストラコールドBAR SENDAI」の売上金の一部として、110万円を県観光連盟に寄付した。

アサヒビール
県観光連盟宛てに寄付贈呈が行われた

さらに、河北新報社「今できることプロジェクト」の趣旨に賛同し、3月22日に同プロジェクトが開催した「こども未来応援教室」の社会科学習プログラムに参加。アサヒビールの環境保全活動『アサヒの森』で培ってきた木や環境共生について子どもたちに学んでもらうとともに、アサヒの森の間伐材を利用した工作教室も展開した。多くの子どもたちに木のぬくもりを感じてもらうとともに、温かい笑い顔にあふれた教室となった。
アサヒビールは今後もさまざまなニーズに合わせた支援や地域貢献活動に参加していく。

アサヒビール
「こども未来応援教室」のアサヒビール提供教室の様子

取材協力/アサヒビール 東北統括本部

障害者スポーツの意義と面白さを実際に体験

サントリーホールディングスが展開している復興支援「サントリー東北サンさんプロジェクト」の一環として、2014年より実施している「チャレンジド・スポーツ(障害者スポーツ)支援」。子どもたちに理解を深めてもらうため「チャレンジド・スポーツアカデミー」のアスリートビジットを、被災県の学校で行っている。第4回は、昨年12月11日に名取市立増田中学校で開催。地元の車椅子バスケットボールチーム「宮城マックス」のメンバーが参加した。
チーム紹介などの後、1年生と3年生の計217人が競技にチャレンジ。岩佐義明監督や選手のアドバイスを受けながら、ドリブルやシュートの練習を行った。選手と生徒の混合チームによるミニゲームも行い、会場は白熱。障害者スポーツへ興味を深めるきっかけとなった。今後も、アスリート訪問は継続して行っていく。

サントリーホールディングス
車椅子バスケをみんなで楽しんだ後、笑顔で記念撮影

取材協力/サントリーホールディングス

若者による、地域との架け橋をめざした復興支援活動を表彰

住友生命保険は、若者と一緒に社会貢献で日本を応援する「YOUNG JAPAN ACTION 浅田真央×住友生命」プロジェクトを進めている。これは豊かな感性を生かして地域活性化など社会的課題の解決をめざして活動している、全国各地の若者たちを公募により選考して表彰するもの。

住友生命
植樹活動に参加した浅田真央さん

このほど大賞として全国3団体が決定し、宮城県の「気仙沼ゲストハウス〝架け橋〟」が受賞した(他2件は佐賀県、福岡県)。〝架け橋〟は、築45年の空き家を改修したゲストハウスを活用し、ボランティアを受け入れたり、語り部の話を聞いてもらうなど、地元気仙沼の人とふれあう場として学生団体が運営しており、こうした活動が高く評価された。住友生命のブランドパートナーである浅田真央さんがプロジェクトリーダーとして、今年2月現地を訪れ活動に参加。気仙沼市の復興状況を確認し、語り部の話を聞いたり、植樹活動を体験した。

住友生命
グループの皆さんと浅田真央さん

取材協力/住友生命 仙台総支社

東北復興を掲げソーラー賃貸住宅を推進

太陽光発電は、東日本大震災以降、電力不安に対する備え、電力供給の手段として注目度が上がっている。その太陽光発電システム搭載住宅の建設棟数でトップシェアを誇るセキスイハイム東北は、震災を機にそのノウハウを集合住宅事業にも応用。東北の被災3県を皮切りに「ソーラー賃貸住宅」を本格的に展開し始めている。その特長は、東北復興を掲げ、「オーナー還元型」ではなく「入居者還元型」を推進している点。発電した電力は入居者の自宅で使用でき、余剰電力を売れば入居者の収入となる。

セキスイハイム東北
ソーラー賃貸住宅

また、同社は社会貢献活動の一環として、宮城県東松島市内16地区で進む災害公営住宅整備事業の一つ、小松沢田前地区の整備事業にも参画。用地買収や農地転用まで関わり、被災者の生活再建の一助となるべく取り組んでいる。

セキスイハイム東北
災害公営住宅完成予想図

取材協力/セキスイハイム東北

商談会を開催し地元企業のビジネス連携を促進

東日本大震災後、第一生命では、宮城県をはじめ、東北の復興のために何ができるかを考え、さまざまな支援活動を展開してきた。その活動のひとつが「復興支援ビジネス商談会」。震災で被害を受けた地元の中堅・中小企業を支援するため、大手企業とのビジネス面での橋渡しを目的にこれまで6回開催してきた。顧客企業などのビジネス連携を広げ、復興への一助にしたいとの考えから仙台総合支社が独自に企画したもの。
昨年9月の商談会では、450社、600名という多数の参加があり、会場となったホテルの宴会場が大盛況となった。次回は4月15日(水)に仙台市内で開催する予定。
これからも第一生命では「今できることは何か」を常に考え、行動していくという。

第一生命保険
ビジネス商談会の会場

取材協力/第一生命保険 仙台総合支社

チャリティーウォークで震災遺児を支援

明治安田生命保険相互会社では「子どもの健全育成への貢献」をCSR・社会貢献活動の重点分野と位置付け、「子どもの明日 応援プロジェクト」として展開している。その一環として「あしながチャリティー&ウォーク」を全国各地で開催、従業員がウォーキングとチャリティー募金を通じて、被災遺児などへの支援を行っている。昨年11月30日には、あしなが育英会の協力のもと、東京・名古屋・大阪をはじめ全国でウォーキングを開催した。

明治安田生命
仙台支社はじめ全国では約15,000人が参加

仙台では同社仙台支社が主催となり、東京海上日動火災保険株式会社仙台支店の社員も参加し、「仙台支社あしながチャリティー&ウォーク2014」として開催され、従業員やその家族約120名が参加。仙台市中心部を約4キロにわたってウォーキングした。参加者や賛同者からのチャリティー募金はあしなが育英会に寄付されるほか、宮城県が運営する東日本大震災みやぎこども育英募金にも寄付される。

明治安田生命
仙台支社では定禅寺通など市中心部で実施

取材協力/明治安田生命 仙台支社

3県で人形劇公演 子どもたちに笑顔を届ける

ニッセイ文化振興財団は、従来より子どもたちに舞台芸術にふれてもらう活動を続けてきていたが、東日本大震災以降、被災した子どもたちが、劇を鑑賞することで少しでも元気になってほしいとの願いをこめ、被害の大きかった岩手、宮城、福島の3県で被災地公演を行い、子どもたちを招待してきた。震災で被害を受けた小学校の仮設校舎などを舞台に、2013年度までに22カ所で実施した。

日本生命
面白い人形の動きに子どもたちの歓声

2014年は4カ所で公演を行ったが、そのうち宮城県公演は、名取市不二が丘小学校体育館で行われ、同校と閖上小学校(不二が丘小学校の空き教室で授業を続けている)の児童約530人が人形劇を鑑賞。人形劇団ひとみ座による奇想天外な物語の人形劇を楽しんだ。被災地公演を観賞した子どもたちは、これまで約9400人になる。来年度も実施予定という。
https://www.nissaytheatre.or.jp/outline/zaidan.html

日本生命
劇終了後に劇団員・人形たちとふれあう

取材協力/日本生命 仙台支社

被災地の子どもたちを招待し、ミュージカルの感動を伝える

劇団四季は、子どもたちに生命の大切さ、人を思いやる心、信じあう喜びなど、生きて行く上で最も大切なものを伝えたいという思いで2008年から〝こころの劇場プロジェクト〟を実施し、全国の子どもたちを無料で招待している。震災後は被災した岩手・宮城・福島3県での公演数を大幅に増やしており、震災で劇場がない、または使用できない沿岸各地では、学校などの体育館を使って〝東北特別招待公演〟も行われた。

劇団四季
岩沼公演のカーテンコール

岩沼では2009年に〝こころの劇場〟を実施していたが、震災後は初となる。10月に行われた公演では市内にある4つの小学校から5、6年生960人が招待された。「踊りが上手でとても感動した」(玉浦小6年/小田原萌さん)「前に『キャッツ』を見たことがあったけど、『二人のロッテ』もとてもおもしろかった」(岩沼小6年/鉾建羽南さん)など、子どもたちの笑顔があふれる公演となった。

劇団四季
終演後、子どもたちを見送るキャスト

取材協力/劇団四季