賛同企業のできること2019
地域の企業や経営者を支え復興を果たす確かな力に
被災地支援を目的とした継続的な寄付活動を展開
企業に税知識の普及を図るなど、税の分野を中心に活動する。宮城県法人会連合会は、県内10ある法人会(約1万1000社の会員企業)で構成されている。発足以来、地域の公益につながるさまざまな取り組みを行ってきたが、東日本大震災発生後は、被災地支援にも注力している。
白石市内3幼稚園に寄贈した「段ブロック」の贈呈式
全国法人会総連合と大同生命、AIG損保が実施している経営者大型総合保障制度の紹介運動に関連した貢献活動「ビッグハート・ネットワーク」は、2011年から被災した市町村へ、制度推進によって得られた収益の一部を寄付。これは、東日本大震災以降、地震、豪雨等の被災地に寄付を実施し、総額1億円を超えている。19年度、宮城県内においては、松島町に学校図書、丸森町に学校給食用トレー、白石市内3幼稚園に教育サポート器材「段ブロック」をそれぞれ100万円分贈呈している。今後も地域の復興に関わる寄付を続けるとともに、企業の発展を支援していく。
松島町には学校図書の購入費として寄贈
取材協力/一般社団法人 宮城県法人会連合会
子どもたちの元気と輝く未来を守るために
震災遺児を支える募金活動と健康を支えるサッカー教室
明治安田生命仙台支社は、震災で親を亡くした子どもたちの支援を目的としたボランティア活動「あしながチャリティー&ウォークIN仙台」を昨年10月20日に開催。従業員とその家族約190人が参加し、仙台市青葉区の錦町公園からウォーキングを楽しんだ。約4.7キロのコースを1時間ほどかけて歩き、笑顔でゴール。これに先立って実施した募金活動では約34万円が集まり、震災遺児支援のため全額あしなが育英会へ寄付した。
秋めく仙台の街並みを家族でウォーキング
同社は、子どもの健全育成を支えるCSR(社会貢献活動)として「子どもの明日 応援プロジェクト」を推進。昨年12月12日と今年1月26日に開催した「ベガルタ仙台サッカー教室」では、子どもたちに〝しっかり寝ル・きちんと食べル・よく遊ブで健やかに伸びル〟ルルブルの周知を行った。2日間で小学生133人が参加し、ベガルタ仙台のコーチから指導を受けながらサッカーを楽しんだ。今後も地域社会との絆を深め、健康増進活動に取り組んでいく。
プロの指導で楽しく学んだサッカー教室
取材協力/明治安田生命仙台支社
さんさんと降り注ぐ太陽のような希望の光を
4分野の支援プロジェクトで東北3県の復興を後押し
サントリーグループは、東日本大震災復興支援「サントリー東北サンさんプロジェクト」を立ち上げ、「漁業」「子ども」「文化・スポーツ」「チャレンジド・スポーツ」の分野を中心に総額108億円の規模で復興支援活動に取り組んでいる。
「文化・スポーツ」分野では、サントリーサンバーズによるバレーボール教室を実施。昨シーズンより仙台市をホームタウンとし、11月16日に仙台市体育館にてホームゲームを行ったほか、毎年6月には荻野正二監督が指導する体験教室も行っている。
監督や選手たちと汗を流したバレーボール体験教室
チャレンジド・アスリートの活動やチャレンジド・スポーツの振興をサポートするため、岩手県・宮城県・福島県の個人・団体へ助成を行う「チャレンジド・アスリート奨励金」も第6期を迎えた。今期は、個人部門で46人、団体部門で21団体に総額約3600万円の助成を行う。本活動は最終期となり、のべ個人部門294人・団体部門129団体へ、総額2億600万円の規模で助成を果たしている。
チャレンジド・スポーツとアスリートを力強く支援
取材協力/サントリーホールディングス株式会社
復興の担い手たちを支える未来を見据えた助成を
地域の子どもたちを守る現地NPOの活動を応援
大和証券グループは、東日本大震災の復興支援として「大和証券フェニックスジャパン・プログラム」を設立。これは、大和証券が販売する投資信託「ダイワ・ニッポン応援ファンドVol・3ーフェニックスジャパンー」の信託報酬の一部を日本NPOセンターの「東日本大震災現地NPO応援基金(特定助成)」へ寄付し、この基金を通じて岩手・宮城・福島の3県を中心に被災者の生活再建の支援を行なう現地NPOへ助成するもの。
事務局の体制強化を目指す「にじいろクレヨン」
第8期となる2019年プログラムは、総額2562万円で7件に助成。宮城県では、被災した子どもを中心にレクリエーション活動の提供や訪問・相談活動を行う石巻市の「特定非営利活動法人にじいろクレヨン」を継続支援。さらに、新規助成先として学習・居場所支援や不登校支援などを行う同市の「特定非営利活動法人TEDIC(テディック)」を加えている。
今後も、NPO組織の基盤強化と人材育成を支え、一日も早い被災地の復興を目指す。
「TEDIC」には支援事業マネージャー養成を支援
取材協力/大和証券株式会社
希望の旋律を響かせ豊かな文化を育む未来を
気軽に楽しめるクラシックを被災地のリスナーの元へ
日立システムズは、日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)」を活用したイベント「希望の響き」シリーズを継続的に展開するなど、文化面からの復興支援に取り組んでいる。
仙台フィルメンバーと学生たちによるコラボレーションも
2017年から放送しているラジオ番組「日立システムズ エンジョイ!クラシック」では、仙台フィルハーモニー管弦楽団の団員がパーソナリティーを務め、さまざまな切り口でクラシック音楽の楽しみ方を紹介している。毎回、コーナーゲストとして、音楽活動に取り組む地元の中高生も出演。昨年11月に初開催した「エンジョイ!クラシック コンサート」では、仙台フィルと宮城一高管弦楽部が共演するなど、復興を担う若者にプロの演奏家と触れ合う場を提供。また、この活動を知ってもらう機会として、東京や大阪で番組出演者を招いたミニコンサートを行うなど、活動の幅も広げている。
「エンジョイ!クラシック」は、毎月第2土曜日午後7時からTBCラジオで放送中(今月は3月21日放送予定)。
拍手喝采に包まれた「エンジョイ!クラシック コンサート」
取材協力/株式会社日立システムズ
港町の発展を願い地域が結び合う未来を
相互の交流を重ねながら息の長い交流を目指す
三菱地所グループは、東日本大震災発生直後から被災地に寄り添った取り組みを継続的に行っている。女川町のテナント型商業施設「シーパルピア女川」の運営管理業務を開業まで支援し、仙台市泉区「泉パークタウン タピオ」と2016 年1月に姉妹施設協定を締結。両エリアの発展と双方向の交流を目的に、さまざまな活動に取り組んでいる。
毎年秋に開催される「おながわ秋刀魚収獲祭」では、三菱地所グループの社員が会場に足を運び、イベントをサポート。「泉パークタウン タピオ」では、おながわ秋刀魚収獲祭実行委員会から人材や機材の提供を受け、周辺住民や施設来館者へ焼きたてのサンマをふるまい、大いに喜ばれている。同時に開催する物産展も人気を集めている。
たくさんの来場者で賑わう「秋刀魚収獲祭」INタピオ
また、三菱地所の新入社員研修として同町を訪問。さらに、震災遺構である仙台市若林区「荒浜小学校」の視察なども行い、震災について深く学ぶ機会を創出している。
語り部ツアーにて女川町の被災状況を聞く
取材協力/三菱地所株式会社
ふるさとの守り手として未来を見据えた革新を
復興を支える活動とともに地域建設業の魅力発信も
宮城県建設業協会は、ふるさと宮城の復興完遂に総力を挙げて取り組むとともに、令和元年の東日本台風災害に際しても、事前のパトロール作業から応急作業と地域の守り手としての活動を展開。特に、鳴瀬川水系吉田川や阿武隈川水系3支川(丸森町内)では、24時間施工により2週間で応急復旧を完了するなど、災害時等には各種要請に応えている。
今号で8冊目を数える「宮城県建設業協会の闘い」
建設業の将来の担い手確保に向けて、子どもやその保護者を対象とした、変革によって魅力高まる建設現場が体験できるイベント、ICTやloT、AI、ドローンの活用で進化する建設業を身近に感じてもらう活動なども展開している。昨年11月には、県庁前で「第1回みやぎ建設ふれあいまつり」を開催し、関係機関一体となったPR活動も行った。 また、東日本台風の対応を含め、復興の現状を地域建設業の活動とともに伝えることを目的とした震災記録誌第8弾も今年2月末に発刊し、震災を風化させないための広報展開も継続している。
たくさんの来場者で賑わった「みやぎ建設ふれあいまつり」
取材協力/一般社団法人 宮城県建設業協会